高次脳機能障害|35年の体験と家族支援の方法

高次脳機能障害を患って35年になる僕が、自身の体験からお話しさせていただきます。

高次脳機能障害は、脳の損傷によって引き起こされる障害です。

高次脳機能障害の症状は、記憶力の低下や注意力の散漫など、日常生活に大きな影響を及ぼします。

しかし、

顔を見ただけでは

「どこが悪いの?」

見た目ではわからない、目に見えにくい、実感しにくい障害という特徴があります。

今回は、日常生活での対応方法や家族との関わり方について、実体験を交えてお伝えしていきます。

目次

高次脳機能障害における行動の特徴:理解を深めるために

高次脳機能障害の主な症状高次脳機能障害の症状の内容
脳疲労(神経疲労)体が疲れやすく、集中力が続かない
記憶障害新しいことを覚えられない
同じことを何度も質問する
約束を忘れてしまう
注意障害集中力が続かない
1つのことに集中すると他のことができなくなる
一度に2つ以上のことができない
感情障害(人格情動障害)感情をコントロールすることが難しい
急にイライラ、怒り出す
無表情
社会的行動障害我慢ができない
お金の管理ができない
1人で行動できなくなる
急にこだわりが強くなる
急にやる気を失う
半空間無視物を認識できない
目の前に「ある」のに認識できない
地図が読めない、わからない、方向認識ができない
失語症言葉が出てこない
相手の話が理解できない
失認症物が何かわからない、判別できない
人の顔が認識できない
失行症日常的な生活動作がスムーズにできない

参考サイト:https://www.chiba-reha.jp/koujinou-center/whatis/
      http://koujinou.net/symptom/feelings.html

これらの症状は、個人によって現れる異なり、複数の症状が重複して出現することが特徴です。

また、高次脳機能障害は、外見からは判断できない、「見えない障害」であることも重要な特徴となっています。

高次脳機能障害の3つの症状グループ ①認知機能の障害

  • 記憶障害(新しい情報を覚えられない、同じことを何度も質問する)
  • 注意障害(集中力が続かない、一度に複数のことができない)
  • 遂行機能障害(計画を立てて実行することが困難)

高次脳機能障害の3つの症状グループ ②感情・行動の障害

  • 感情コントロールの難しさ(突然の怒りやイライラ)
  • 社会的行動障害(こだわりが強い、我慢ができない)
  • 意欲の低下や抑うつ

高次脳機能障害の3つの症状グループ ③身体・認識の障害

  • 脳疲労(疲れやすい、長時間の作業が難しい)
  • 失語症(言葉の理解や表現が難しい)
  • 失認・失行(ものの認識や動作の実行が困難)
  • 半空間無視(地図が読めない、目は正常に見えているのに、物を認識できない、気づきにくい状態)

高次脳機能障害のリハビリ、日常生活の体験談

高次脳機能障害は、脳の損傷によって引き起こされる症状です。

体は動くし、顔色もよく、一見すると元気そうに見えるため、外見からはわかりにくい特徴があります。

僕自身もよく「元気そうだね」と言われますが、実際の症状は複雑です。

日々の生活では、強い疲労感に襲われる日があったり、記憶力の低下や注意力が散漫になったりします。

特に困難なのは、1度に2つ以上のことができないという点です。

そのため、仕事や友人からの依頼を完了するまでに時間がかかり、周りの方々に迷惑をかけることも少なくありません。

また、新しい出来事を覚えられなかったり、人の話を聞きながらメモを取ることも苦手です。

このような症状と向き合うため、僕なりの工夫を重ねています。

例えば、

  • スマホのカレンダーやアラーム機能を活用する
  • 日常的に使う物は必ず決まった場所に置く
  • 集中力が続かないときは無理せず休息を取る

特に、疲れを感じたときは積極的に休むようにしています。

睡眠を取ることで、頭の中が整理され、スッキリとした状態に戻ることができるからです。

このように、自分の症状をよく理解し、それに合わせた工夫を重ねることで、より安定した生活を送ることができるようになりました。

【体験談】記憶障害の向き合い方~約束を破ってしまった!

仕事でお客様との大切な約束をいたしました。

ですが、ここで大きな問題が起きてしまったのです。

約束を忘れたらいけないと思い手帳を使ったのですが、実は、頭の中で覚えていた約束の日付自体が間違っていたのです。

「手帳を使っても意味がないのか」と、
大きな失望感を味わいました。

この経験から、自分の記憶障害の特徴を理解することができました。

僕の場合、1日後までの予定なら比較的正確に記憶できることがわかりました。

現在、約束は原則として1一日後までに限定するようにしています。

どうしても1週間先の約束が必要な場合は、必ず複数の方法で確認しています。

  • スマホのカレンダー(複数アプリを使用)
  • 手帳
  • 音声録音(ICレコーダー、スマホの音声録音アプリ)
  • 約束ごと、確定したスケジュールをメールにして送信する(Gメールだったらスターを付ける)

このように、自分の能力の特徴を理解し、それに合わせた対策を考えることが、高次脳機能障害との付き合い方として大切だと認識しています。

高次脳機能障害がある方の家族支援の方法

高次脳機能障害のある方を家族としてサポートするとき、まず知ってもらいたいことは、現在の症状の出かたを知り、理解することです。

症状の出方は一人一人違いがあり、個人差があります。

ご家族に知っていただきたいのは、高次脳機能障害を患っている本人が自分の障害を理解していない、自分の障害に気付いていない、
認識できていないことがよくあるという点です。

一番最初に上記のことを覚えていてください。

家族のサポートとしてできることは、

  • できないことを知り、無理なく確実にできていることに注目する
  • 一度にたくさんの情報を与えず、1つ1つシンプルな言葉で伝える
  • 必要な情報、大切な用事・約束ごとはメモやメール、LINEなどを活用して視覚的に残す

また、介護疲れにならないように、
家族自身の心身の健康を考慮することも重要です。

一人になる時間を積極的に作ったり、
整体やマッサージ、温泉などで体調を管理する。

必要に応じて病院など専門家に助言を求めることも
家族の体を守るために重要なことです。

高次脳機能障害の症状の回復には時間がかかりますが、
ご家族の適切な理解とサポートがあれば、
必ず前に進むことができます!

まとめ

高次脳機能障害を35年間経験してきた私の体験を中心に書いてきました。
僕が経験してきた高次脳機能障害の症状は、主に以下のような症状が現れてきました。

  • 記憶力がない
  • 急にイライラしてくる
  • 人と会うことも話すことも億劫になる
  • 2つ以上のことを同時にできない
  • 1人で行動できない

特徴的なのは、見た目では気づかない障害だということです。

周囲の人からは「元気そうに見える」と言われますが、実際には日常生活に大きな影響があります。

これらの症状は人によって現れる異なり、複数の症状が重なることも多いです。

また、本人が自分の症状に気づいていないこともあります。

そのため、家族の理解とサポートが非常に重要になります。

家族が本人の状態を正しく理解し、
適切なサポートをすることで、
症状の改善が継続的に進んでいきます。

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高次脳サポート「あすいろ」

メッセージ

挨拶

僕自身、高次脳機能障害を経験し、その苦しみと向き合ってきました。

だからこそ、同じ悩みを抱えるあなたに寄り添い、回復への道を共に歩むことができます。

あなたが自分らしい人生を取り戻せるよう、全力でサポートいたします。


こうちゃん整体院 吉本幸司

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